本作はその内容に関わらず、意外とカラッとした仕上がりで好感が持てる。おばあちゃん以外誰も死なないストーリーも、昨今の恋愛/闘病ものと異なるカラーである。身体が不自由なハンデを感じさせないジョゼ役の池脇千鶴が見事であった。別の作品からの引用で申し訳ないが、「1リットルの涙」のセリフで「不幸なのではない。不便なだけだ」というのがあった。ジョゼはこの「感じ」を前向きに、元気に表現してくれた。くるりの爽快感あふれる音楽も仕上がりに大きく貢献している。渡辺あやは本作が脚本化としてのデビューだが、メリハリ感がたまらなく心地いい。上野樹里はまだ新人であったが、今に至る将来性を十分に感じさせていた。重いとか軽いとかではなく、「芯が太い」秀作である。
良いです、この映画。おすすめ度
★★★★☆
たぶん誰もが経験するだろう恋愛をリアルにそして違う視点から見せてます。
でも違う視点にもかかわらず見てしまいます。
そして男の子の弱さ、女の子の強さを上手に表現した映画でした。
この映画の場合は最後まで見て、それから良い悪いを語るべき映画です。
くるり好きな人は是非お勧めします。
コメンタリーは絶対に一度、見終わってからにして下さい。
恒夫側から一回目、ジョゼ側から二回目観ましたおすすめ度
★★★★★
女性からも男性からも支持を受ける映画だと思いますが、
観点が違ったりするので異性の人に感想を聞くとおもしろいです。
生きること、大切なもの
おすすめ度 ★★★★★
力強く生活することが誰にとっても大切であること、
しかしそのチャンスや難易度は人によって異なることを再認識させてくれました。
障がい者の障がいとは、そのチャンスに対するハザードなのですね。
ラブホテルで魚が夢のように泳ぐシーンがありますが、あれはリュウグウノツカイという魚で
光の届かない深海に暮らし、滅多に人目に触れることのないものです。
あの海の底から泳いできたというジョゼの話にはピッタリな種類の魚だと思います。
上野樹里は美人過ぎないキャラクターですが、超アップのカットではとても美しいですね。