概要
この『The British Invasion』は、もともと5枚組ボックス・セット『Casey Kasem's Rock 'N' Roll Goldmine』中の1枚だったもの。数組の素晴らしきブリティッシュ・バンドによるレアなライヴ・パフォーマンスの現場をほんのひと握りでも目撃できるのは、何と言っても大きな魅力だ。この40分間のプログラムは、司会役のケーシー・ケーサムが序論と雑学を披露する中、数々のライヴ・クリップを登場させていく。取り上げられるのはキンクス（「You Really Got Me」）、プロコル・ハルム（ギターにロビン・トロワーを配した「A Salty Dog」）、トラフィック（スティーヴ・ウインウッド / クリス・ウッド / ジム・キャパルディというオリジナル・ラインナップが熱演を展開する「40,000 Headmen」）など。以上のクリップは、アーティストたちがみずからお墨付きを与えているだけあって、見応えたっぷり。しかし、これら以外はいささか貧弱な内容だ。残るクリップの多くは口パクが目立つ上、変テコなのもあるし（ジミー・ペイジがメンバーに加わったヤードバーズを見られるのはいいのだが、彼らは「Heart Full of Soul」のレコードに合わせて演奏のフリをしているだけだし、大体その録音でギターを弾いているのはペイジでなくジェフ・ベックだ）、どうでもいいのもあるし（レノンとマッカートニーが書いた「World Without Love」を歌うピーター＆ゴードンとか、ビートルズがレコーディングした上で没にした「How Do You Do It」を歌うジェリー＆ペースメイカーズとか）、単なるギャグみたいなのもある（おバカ・ソングの古典として名高いトロッグスの「Wild Thing」と、さらにおバカなそのビデオ）。（Sam Graham, Amazon.com）
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