軽妙にして本格おすすめ度
★★★★☆
~解説によれば、警察小説と本格推理の面白さが融合した希有な例だとか。
類似作品を探す癖のある私は、貫井徳郎や北森鴻あたりが書きそうだな…
と思ったが、新本格好きには、そういう系統を想像してもらえれば分かるかと。
確かに本格チックな密室殺人と、人海戦術による情報収集+アリバイ崩し、
などは解説通り本格+警察もの。
大阪弁による会話の~~面白さは、小説としても独特の(良い)雰囲気を形成している。
自殺しようとする犯人に対して
「あんたがここで死んでくれたら要らん裁判することもないし、無駄な税金を使うこともない。」
というのは、ギャグでもドライでもあるようだが、確かな真理でもある。~
安心して読める(?)ミステリーおすすめ度
★★★★★
「キャッツアイ転がった」で、サントリーミステリー大賞に輝いた黒川氏の作品。この「ドア・・」は、1989年の作品で、作者が教員を辞し、株の売り買いで生計を立ていた頃の作品。ミステリーとしての内容は、充分の濃さを持っていて、氏の「軽快に読める」作品の一つだと思う。関西弁の妙というか、鋭利で冷たい感じの作品が多い最近、あまり見ない、ドキドキしながらも温かみのあるミステリーだと思う。
僕はイチバンかな…おすすめ度
★★★★★
毎度おなじみの『ブン』と『総長』が解決していくわけです。
あ! もう一人、機動隊あがりの『五十嵐(だったかな?)』が
二人に加わることで、更なる「アジ」を出してくれてます。
内容について触れてしまうと、結末に影響するので避けます。
黒川作品については、使い古された言葉になりますが
大阪弁での会話が最高ですよね。
今回もそれが、いかんなく出ています。
また、本格ミステリーとしての完成度も高い作品で
謎解きも、じっくりと楽しめること請け合いです。
最高傑作といえるのでは!?