心温まるストーリーおすすめ度
★★★★★
~ちょっと寂しくて,哀しくて,それでいておかしくて,最後にはとても心の温まる映画です.
親子関係,夫婦関係,恋愛関係,友達関係.....ありとあらゆる人間関係が描かれていて,何もかもが上手くいっていなくて,それでも次第に不器用ながらも静かにすべてが上手くいきだす.
繰り返し流れるテーマ曲の“calling~~ you"や、砂漠という設定、音の狂ったピアノの音色等,常にそれぞれの登場人物が抱えた心の影や無気力さをそれとなく醸し出し,わざとらしくない友情や愛情の育みを演出している.そしてコミカルなシーンも全く厭味がなく、単純に楽しめます.
何度見ても飽きがこない映画です.~
観ない人は損ですよー。
おすすめ度 ★★★★★
ドイツ映画ってこんなに良かったんだー!と思いました。 文句ナシの満点です。 そもそもジェベェッダ・スティールの「Calling You」を聴いて、映画「バグダッド・カ フェ」を知ったので多少の先入観は否めませんでした。 しかし、いい意味で私の期待を裏切ってくれました。 あったらいいです、こういうカフェ。 今みたいな瀟洒なカ フェじゃないけれど趣があって、全てを受け入れてくれる。 客層も平凡で、どちらかといえば薄いコーヒーのような人生を送っている人たち。 そんな柔らかくて優し い孤島が砂漠の街にポツーンと佇んでいる。 カフェを変えるきっかけとなったジャスミンだって亭主と喧嘩別れするくらいなんだから、元から陽気な人物じゃない。 ジャスミンがバグダッド・カフェを変えたというよりも、バグダッド・カフェがジャスミンを変えた、そう感じました。 とにかくこの映画は一秒たりとも無駄がありませ ん。 そしてホットコーヒーがやんわり胸に染みるように、見終わったあと心地よい余韻が残ります。 もし私が将来子供を産んで、その子が18くらいになったら一緒 に観たい映画です・・・・そして子供が「母ちゃん、人間ていいね」って言ってくれれば感無量です(笑
概要
文句なしに映画ファンをうならせる傑作。舞台はアメリカ西部、モハーベ砂漠にたたずむさびれたモーテル「バグダット・カフェ」。そこは日々の生活に疲れきったモーテルの女主人や、日夜遊びに明け暮れる娘、売れない画家、ピアノの弾けないピアニストなど、うだつのあがらない人々が集う場所だった。そこへやってきたのがドイツ人のジャスミン。彼女の出現は、徐々に周りを変えていく…。
本作は砂漠のように枯れ果てた人々の心に、たっぷりの水で潤いを与えてくれる映画である。砂漠色の黄色を基調に描いた映像には夕暮れ時の物憂げさがあり、バックに流れる名曲『コーリング・ユー』はひたひたと静かな感動を呼び覚ます。この歌が軽快なリズムに変わっていくにつれ、ジャスミンの魔法は花開き、人々に笑顔が戻っていく。ジャスミン役のマリアンネ・ゼーゲブレヒトの印象が強烈だ。87年、西ドイツ作品。(齋藤リエ)