けっこうあっさりのグインおすすめ度
★★★★☆
グインは、シルヴィアと対面したものの、
ちょっとあっさりして見えておもしろくなかったです。
奥さんにそんなこといわれたら、自分でも力はぬけてしまうけど、
グインなんだから、もうちょっとこうパワー爆発みたいなところを
見たかった。
グイン・サーガはときどき、目立たないひとが急に目立つことがありますね。
オリーおばさんだったり、フロリーだったり、ヨナだったり。
この巻は、ロベルトとパリス。
そちらはとてもおもしろかったです。
ハゾスは、ハゾスで、ヴァレリウスかと思ってしまった。
次の巻はそろそろ新展開なんでしょうね。
外伝読んでないので、そちらをまず読んでみますかね。
面白かったです。おすすめ度
★★★★☆
最近のグインのなかではダントツに面白かったと思いました。
確かに血沸き肉踊る展開とは程遠いのだけど、これまでの
シルヴィアの奇行の理由がわかったというか、
こういう復讐のしかたもあるんだ、
やっぱりシルヴィアはシルヴィアだったのだなあ、という自分のなかで
妙に納得できた巻でした。
そしてまた迷走しているようにみえて、着実にこのグインサーガも
筆者が思い描いている最終的なものに近づいているような、
そんな気もしました。
この巻の最後の一行には驚きましたが、長い目で、
今後をじっくり見守りたいと思います(^^)
起伏の「伏」
おすすめ度 ★★★★☆
確かにこの巻は血湧き肉躍る展開の内容ではなかった。
しかし、豹頭王の苦悩、ハゾスの苦悩、人々の苦悩を深く掘り下げた
心理描写には同化して味わうことができた。
特に、中盤のハゾスの心の内を読んだロベルトのことば。
「われわれがみな、強く、高潔に、完璧に作られているのであったら・・・」
には深く感じるものがあった。
折しも、癌による闘病生活を送っている作者栗本氏による、
ひとりベッドの上での内省止観が反映されたのかと想いを馳せた。
私はこのグインサーガも好きです。