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チャイコフスキー:交響曲第4番

ショルティ(サー・ゲオルグ)
おすすめ度:★★★★★
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やや不安定さもあるが
おすすめ度 ★★★★☆

交響曲第4番、くるみ割り人形ともにショルティ唯一の録音。
第5番や第6番「悲愴」のような手馴れた感じはありませんが、切込みが深く、シャープな演奏で、なかなかスリリングです。
シカゴ交響楽団らしいパワフルでクリアーなサウンドも魅力的です。
ただし、アンサンブルは意外と大雑把なので、緻密さや丁寧さを求める方には不向きかもしれません。

デジタル録音で、音質良好。
パワフルなチャイコフスキーを求めている方にお薦めです。



私の知る限りで最高のチャイ4
おすすめ度 ★★★★★

チャイコフスキーは当然ロシアの作曲家であり、それをアメリカのオケが演奏する場合、優秀な演奏技術とビッグパワーで押し切ってしまって、優れてはいるが「歌」のない、つまらない演奏に終わることが多い。しかし、この演奏は例外だ。ショルティはシカゴ交響楽団の優れた演奏技術とビッグパワーを駆使しながら、チャイコフスキー節を見事に聴かせる。表現はロシアのオケ特有の訛った、泥臭さはないが、弦楽器や木管楽器は十分に歌い、いわば「都会的なチャイコフスキー」である。アメリカのオケで、チャイコフスキーを心から楽しめる録音は数が限られているが、バーンスタイン指揮ニューヨークフィルハーモニックの交響曲第6番「悲愴」と並んで、このショルティ指揮シカゴ交響楽団の交響曲第4番は、間違いなく聴いて損のない演奏である。チャイコフスキーは悩み多き人で、作曲当時既に、人間の運命、自分の運命に悩んでいたという。その苦悩が頭の中を途切れずにめぐっているかのような第1楽章に始まり、結局は人間世界の雑音に混乱させられて結論に至れず、結局はその混乱をそのまま曲にしたかのように強引に曲を閉じてしまう第4楽章、チャイコフスキーが好きな方はこういうチャイコフスキーもあるということを知って損はありません。チャイ4の優れた演奏例の一つとしてお勧めです。


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