芸術家と新しい女の生涯の物語 おすすめ度 ★★★★★
あまりにも早い時代に芸術家を目指して試行錯誤を繰り返した高村光太郎。
家と男性社会の中に真っ向から対決して光太郎と恋に落ちる女性、長沼智恵子。
この二人の出会いと別れと伝説の物語です。
家も社会からも自由となり光太郎と結ばれる智恵子ですが
家の没落、そして自分の才能を思い悩んで次第に家からも芸術からもがんじがらめになっていきます。
そして最後は狂気におちいります。
自分の芸術の事しか頭になかった光太郎は初めて智恵子の事を考え
その死後も彼女に縛られます。
そしてその二人の生涯と愛は一つの芸術となり伝説となりました。
そんな二人の物語です。
20世紀初頭の日本の風俗が良く描かれ、芸術に運動に生きた若者達の息吹が感じられる漫画です。
子供向きではなく大人向きでもあります。
高村夫妻の生涯に興味を持った方、大正時代の芸術運動に興味のある方は
読んで損はありません、お勧めです。
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