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中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす (NB Online book)

遠藤 誉
おすすめ度:★★★★★
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日本に滞在している若い中国人の心を垣間見ました
おすすめ度 ★★★★★

幼年期に徹底した反日教育を受け、建前上は日本が嫌いと言って憚らない多くの若い中国人が昨今様々な方法で日本に渡航してきており、実際に接して本音を聞いてみると皆一様に日本が大好き、中国に帰りたくないと言っているのは何故かと常々思っていましたが、本書はその理由を良く解き明かしていると思います。勿論経済的な理由だけで日本に来たと言う方もいるのですが、嫌いな国で態々働くこともないのにと思っていました。
中国人に限らず日本のアニメ、マンガは世界中の若者に大きな影響を与えており、BBCが世界33ヶ国の国民に行っている世界に一番貢献している国は何処か、という調査で、日本がここ3年連続世界一に輝いている事の理由の一つとも考えられます。
日本と言う国、国民は被虐的な記事が好きな(?)日本のマスコミでは殆ど報道されませんが、海外では高く評価されているという事を日本人はもっと認識すべきで、実際世界中の人々に大きな影響を与えているのです。本題とは関係ありませんが、私は1995年から2000年まで英国に滞在し、英国でもあからさまな人種差別を受けた経験がありますが、引き続き英国に滞在を続けている次女は現在ハイスクールで、日本人であるという事だけでクールであると言われているのは、ここ10年位で日本という国の評価が英国で大きく変わった事を良く表していると感じます。



広がりつつある大きなうねりと温故知新
おすすめ度 ★★★★☆

中国は外に堅く門を閉ざすが、一歩内に入ればそれまでとは全く異なる世界が見える国だ。
筆者は1941年に中国で生まれ、幼少期を過ごし、その中国への想いを常に抱きながら、
両国の架け橋としての人生を送ってきた、中国の近代史を体験し、その後も強い関わりを持って生きてきた日本人。

アニメや漫画とタイトルに入ってはいるものの、奥深く、幅広く、何よりも中立的に検証している。
目次を見るだけでも、それが伝わるだろう。

 第1章 中国動漫新人類―日本のアニメ・漫画が中国の若者を変えた!
 第2章 海賊版がもたらした中国の日本動漫ブームと動漫文化
 第3章 中国政府が動漫事業に乗り出すとき
 第4章 中国の識者たちは、「動漫ブーム」をどう見ているのか
 第5章 ダブルスタンダード―反日と日本動漫の感情のはざまで
 第6章 愛国主義教育が反日に変わるまで
 第7章 中国動漫新人類はどこに行くのか

前半は日本アニメや漫画が浸透した背景について、幅広い人々へのインタビューやアンケートを重ね、
海賊版の存在や、作品の思想性について語られる。
これ程までに、中国人民の内側に入り込める人は、日本では著者以外には珍しいのではないだろうか。
そして、広がりつつある大きなうねりを感じ取り、普段私たちが伝え聞く中国人民の姿とは違った、
生の中国人民の姿を、驚くほど豊富に集めている。

後半の6,7章は我々日本人にも耳が痛い話だが、とにかくマスコミや一部のネットで語られるような偏った見方ではなく、
中国を熟知する日本人として世界の中で中国の置かれた立ち位置を分析しており、今の中国を知り、
これからの中国の姿を想像できる、そんな中身の濃い一冊だ。



強い説得力を持って読者を魅了する
おすすめ度 ★★★★★

サブカルに詳しいオタク系人物の、
自画自賛的日本マンガ・アニメ礼賛とは
まず一線を画さなくてならない優れた一冊。

著者は若き日を大陸にて過ごし、
現在も日中を往復し、若い世代の留学生と
ディープなコンタクトの取れる中国通。
そのため安易な報道に流されること無く
生の声を中心に構成された本書は
強い説得力を持って読者を魅了する。

インターネット上の記事で拾い読みしていたが
一冊を通して読んでみると、
サブカルから論点をスタートしているものの、
政治経済歴史から日中関係論に至るまで
クロスオーバーに言及する視点も鋭い。



サブカルチャーの威力が見える
おすすめ度 ★★★★★

日本の動漫(アニメ・マンガのこと)が今や世界中の若者を虜にしている。本書では中国での日本の動漫の受容と影響について、詳細な報告と考察がなされている。全体に極めて興味深く、今後の日中関係を考える上でも示唆に富んだ書でお薦め。いくつか興味深い論点を挙げると、

・日本動漫を普及させたのは海賊版
これは、中国に限らないが、途上国で新しい文化が受容されるには、極めて安価に手に入る必要があり、それを支えたのが海賊版というか著作権意識の欠如であったとの指摘である。それが、現在の著作権ビジネスに通じているわけで、初めから著作権管理ができていたら、受容はなく、市場もできていなかったわけだ。実はパソコン普及の初期段階ではわが国でも同じようなことが起きていた。パソコンソフトの海賊版がパソコン普及を陰で支えていたのは、当時を知る者にとっては自明である。一太郎vs松の対決(そんなの今や誰も知らんか)で一太郎が勝利したのは、一太郎の方がプロテクトが弱く、海賊版が作りやすかったからだ。著作権問題の善悪なんて一筋縄ではいかない。

・日本の動漫には思想性がない。
言われてみればその通り、特にディズニーのアニメと対比すれば明らかだ。ディズニーのどのアニメを取り上げても、男女平等とか民主主義とかをあからさまに宣伝する。アラビアンナイトを扱っても、虐げられた女性と下層階級の開放、みたいな思想をまっすぐに強調する(宮崎駿がディズニーのアニメは下らんと言っていたのはここだろう)。それに比べると、日本のアニメにその手の主張のあるものは少ない。それで、中国当局はたかがガキのマンガと容認したのが、実際には日本人の生活をなぞること自身が、自由と民主主義を広めることになった。そう、思想としてではなく、文化として、自由や民主主義が入って行くことになったのだ。

・中国の若者の心は反日と日本動漫への憧れが同居し、そして、反日運動が盛んになるたびに二つに引き裂かれている。
この論点のために、本書では抗日教育の歴史がレビューされていて、それ自身極めて興味深いものである。そして、江沢民による抗日教育が盛んになった時代と、日本動漫が急速に普及した時代とが重なっていることを指摘する。その二つの思想と文化が、現代の中国の若者の中に同居してことを、インタビューから明らかにしていく。この事実が今後どのような展開を見せるかは、神のみが知っているとしか言いようがないが、今後の中国を理解する上で重要な指摘だろうと思える。

その他にも重要な指摘は多く、最後まで興味深く読んだ。今後も近所付き合いをして行かないといけない国を理解する上で重要な本になるであろう。



時代を感じさせてくれました
おすすめ度 ★★★★★

記憶によれば 別冊宝島117 変なニッポン で台湾や東南アジアに日本の漫画が入っていく話が取り上げ
られていました。当時は台湾や東南アジアが反日的だった状態から舵を切って数年後くらいではなかった
でしょうか?台湾で日本製品の排斥の積極的だった女の子が、ドラえもんが実は日本製だと知って大きな
ショックを受け、ついには日本に留学までしてしまったというインタビューが載っていました。

今では哈日族ばかりが取り上げられますが当時の台湾ではメイシーズ(アメリカかぶれ)と哈日族が対立して
いたこと、メイシーズは主に外省人(≒国民党)で、哈日族は本省人で白色テロ以来の対立だったこと。
そして当時の哈日族は日本のヤクザにあこがれる反体制志向の人を指しており、メイシーズはアメリカ
かぶれといってもメンズノンノからファッションを取り入れていたのでやはり日本経由の文化輸入だった
ということです。

それがいつの間にか哈日族は日本の漫画やアニメを好きな人のことになってしまい、メイシーズという言葉を
全く聞かなくなったのは感慨深いです。中国で反日教育が始まるきっかけやアメリカでの反日運動のおき方に
ついても新鮮な気持ちで読みました。


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