ニッポン放送株を巡るライブドアの動きを詳細に記録したドキュメンタリー。裏にやはり村上ファンドがついていたところが、まさに魑魅魍魎の世界でした。村上ファンドのインサイダー容疑での起訴にあたって、検察が参考にしたといわれるほどの名著。続きのヒルズ黙示録最終章と併せて読むことをお勧めします。
タイトルに、わ☆面白そうと思い事件を楽しむタイプが買う本おすすめ度
★★★☆☆
なかなか、ユニークなんですよ。サブタイトル、検証ライブドア、にしては。宮内さんの台詞や村上さんの少ない登場の場面が。劇場ライブドアみたいなよいノリ。ノリのいい会社でしたね。
一つの時代の始まりなのか終わりなのか
おすすめ度 ★★★★★
とにかく、丹念な取材に裏打ちされたドキュメントが素晴らしい。
ライブドアの一連の騒動を単なる新興企業の暴走、ということで片付けず、
その背景にある様々な問題点をあぶり出している。
ニッポン放送VSライブドアが出発点、ではなく、そもそもの
フジサンケイグループが抱えていた鹿内一族との問題や、
資本のねじれ、そこに群がる外資金融や村上ファンド、楽天・三木谷それぞれの
思惑が絡み合って起こるべくして起こった問題と思うようになった。
フジテレビ・日枝会長が、堀江の後ろに隠れた村上ファンドを
「魑魅魍魎がいた」と言ったそうだが、この本に書かれている上記の
登場人物や、東京地検特捜部も含めた全てがそれぞれ功名心や思惑をもって
ガツガツやったわけで、その全員が魑魅魍魎だった、と思わせる。
後に日本の政治経済の分岐点だった、と思わせるこの出来事を棚卸しする上で
大変貴重な一冊であることは間違いない。。読むに値する!