Loading...
|
蒐集家(コレクター)―異形コレクション (光文社文庫) |
大変密度の濃い20人の著者の書き下ろし20作品が収められているが、このシリーズの常でもある。それぞれの作品には著者の個性が遺憾なく発揮され、ほとんどの作品で予想もしなかった結末が用意されている。我々読者は読む楽しみに加えて、衝撃的な結末を含めた読後の余韻にひたるのも楽しみの一つだ。そういう観点から思うに、もう少し収録作品数を厳選して少なくする方が手軽で読みやすいかも知れない。
コレクターというタイトルは読者を裏切らない。このタイトルから、ちょっとした切手などのコレクションなどを想像する方はほぼ皆無だろう。それよりもコレクターという言葉に狂気じみた響きを感じる。内容はやはり、、、である。膨大な蔵書のコレクションであったり、色々な動物の目玉のコレクションであったりと、時には極度のお道楽、時には猟奇じみたりしている。ホラー・ミステリーファンにはたまらない内容だ。中島らも氏の遺作も収録されているが、これは大傑作だ。 収録作品数はやや多めだが、ハズレは一つも無い。 どの作品も一気に読めてしまう面白さで、結末が心に強く突き刺さる。 |
おぞけ (ノン・ポシェット) |
九人の作家によるホラー短編集。
意識的かどうかは不明だが、凄味のある作品程、おおむね後ろに配置されている。 最後に配置された泡坂妻夫著「弟の首」は、姉を慕う弟の、首だけが現れる。 この発想そのものが意外だが、さらに、結末が衝撃的だ。 草上仁著「虫愛ずる老婆」の、隣家の老婆は、すべての虫を異様に愛する。 そして、本当に愛した虫とは? この結末は卓越している。 雨宮町子著「高速落下」は、高速は問題であるという、ある意味リアルな内容を示唆している。 車で非常に高速で走ったり、飛行機で、たった一日で三大陸を股にかけたりすると、人間がおかしくなるという。 ある日、遊園地で、数人の女性が落下型絶叫マシンに乗ったりして遊んだ。 その後、彼女らの身に生じる異変とは、、、。 この「高速落下」は、現在の高速化し過ぎている乗り物社会に、ある種の警笛を鳴らしている様にも感じた。 車は、ゆっくりと走れば良いし、新幹線の高速化は、このあたりで打ち止めにしても良いと、私はいつも思っている。 本作品のホラー性の趣旨からははずれるが、これ以上の高速化の下で、もし事故が起きると、ホラーでは済まなくなる。 最初に配置されている篠田節子著「歯」は、あまり卓越してはいなかった。 本作品集は、内容がリアルだったり、結末が衝撃的だったりする。 考えさせられる作品、唸らされる作品が多い。 |
天空を求める者―少年ウィクルの旅 |
短編SFの名手が満を持して放った初の長編小説。 さらわれた許嫁を捜す冒険を通して少年の成長を描いたと言えば オーソドックスに聞こえるかもしれませんが、そこは名手と呼ばれる著者だけに 古典SFを読んでいる人程ニヤリとしてしまう遊びが仕掛けてあります。 地上から宇宙までを舞台にした気楽に楽しめる1冊ではないでしょうか。 |
昨晩 草上仁 が夢でこう告げた・・・!
雑誌などへの登場が急増している人気アイドル 草上仁にとって「せきららは恥ずかしいというイメージがある」そうで、「恥ずかしくなるような」歌詞が満載だ。
これから活躍する新たな才能を発掘し、新旧織り交ぜて紹介していくという目的を持った作品となっている。
う~む意味深。こりゃまさにあれだね。ほら、なんつうかその、
『 死者も我々がまったく忘れてしまうまで、本当に死んだのではない。 』( ジョージ・エリオット )
胸に染み入る言葉ですなあ。
『5017』草上仁
草上仁さんの『5017』を読みました。 と言っても、実質的には2ページですから早いものです。 この世界の著作権についての法的理屈を我々にも理解しやすいように丁寧に説明したあと、 一体どういう展開が来るかと思えば・・・うわー、そう来ましたか ...
草上仁さん新作報告
SFマガジン9月号に、草上仁さんの新作『5017』が載りました。 一応ご報告まで。
「スターハンドラー」 草上仁
『スター・ハンドラー』『さまよえる海』『ゲートキーパー』の3部作でそれぞれ上下巻の計6冊が、今は無きソノラマ文庫から出版されました。これもソノラマノベルスに拾って欲しいシリーズですよねえ……。 ちょっとしたトラブルから宇宙生物訓練士の養成 ...
よろずお直し業/草上仁
よろずお直し業 (徳間デュアル文庫) (単行本)/草上仁 【あなたの大切なもの、こわれていませんか? 思い出の彫刻、名酒の壷、恋人からの手紙。一度こわれてしまったものは、なんでも、すべてお直しいたします。 目には見えない命のねじを、目には見えない ...
[読書]草上仁 『よろずお直し業』 (徳間デュアル文庫)
作者: 草上仁; 出版社/メーカー: 徳間書店; 発売日: 2001/08; メディア: 単行本. 目には見えないねじを巻き直すことでどんなものでも直すことの出来る男・サバロの旅と出会いの物語. カバーにあるような「心暖まるファンタジック・ストーリー」と ...
「ホーンテッド・ファミリー」草上 仁 朝日ソノラマ
宇宙に設定を写しながら、お約束を踏襲しつつもノリは、いつもの草上氏らしいノリ。 確かにホラーっぽいんだけど、すみません、コメディとしか思えません。でも、それはそれで意図的なもので十分楽しめてしまうのが、著者の力量ですね。 ...
『生煙草』草上仁
SFマガジン5月号掲載、草上仁さんの『生煙草』を読みました。 生きた煙草である「シガー」は、環境保護団体も彼らに意志があると認めて、 保護に乗り出そうとしていた。 しかし、ある生態学者が学会で発表しようとしているプレゼン資料を見るなり、 ...
文章探偵
草上仁「文章探偵」早川書房(2006)。 草上仁がミステリーも書いていたというのは知らなかった。 ... 続きを読む(+143)
mugen 黒丸 + 黒丸 mugen - abc-yoga
スィート. 二木麻里. 猿駅. 田中哲弥. 椰子の実. 飯野文彦. スケルトン・フィッシュ. 草上仁. 泥中蓮. 朝松 健. 干し首. 竹河 聖. トロピカルストローハット. 江坂 遊. デザート公. 井上雅彦. 黒丸. 菊地秀行 ... top words on 2008年06月30日 - abc-yoga ...
2008年5月 感想表
よろずお直し業/草上仁★★★ ■ハヤカワ ドラル国戦史(2) 蛇民の兵団/著ディヴィット&リー・エディングス 訳宇佐川晶子★★ 王国を継ぐ者 リフトウォー・サーガ第2部1/レイモンド E.フィースト 訳岩原明子★★ ■文藝春秋 ...